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宮島のおすすめ紅葉名所7選!最新紅葉情報&名所の由来と楽しみ方も紹介!
COLUMN
2025.09.28 up

(宮島神泉寺の跡地から塔の岡に向かって(2024年、紅葉の一番きれいな場所))
深い緑色と、鳥居や社殿、五重塔の朱(丹)色。秋が深まるにつれ、補色が調和する宮島の景色。
色づいた葉が重なる自然美は、古くからたくさんの人々に心の安らぎを与えてきました。
一般的に、紅葉の季節は11月初旬〜中旬をイメージしますが、昨年(2024年)は夏の猛暑の影響からか気温が下がりにくく、宮島の木々が赤や黄に染まったのは11月下旬。
やっと紅葉が始まったかと思えば一気に寒くなり、見ごろは12月初旬ごろまでという短期間で、紅葉狩りのタイミングを見定めることが難しかったのを覚えています。
今回、私たち博多屋は現地で店舗を構える利点を活かし、昨年(2024年)のベストな紅葉時期に撮影した各名所の写真を、日付とともにご紹介します。
今年、気温の変化を感じ取りながら、木々がきれいに色づくベストタイミングを予想するための参考にしてください。
紅葉シーズンの宮島旅行を楽しんでいただけることを願っております。
また、博多屋ならではの歴史的視点とともに愛され慈しまれる島内の紅葉スポットや、知る人ぞ知る絶景スポットもご紹介します。
【2025年宮島紅葉予想(tenki.jpより抜粋)】
最新情報はこちら(宮島(紅葉谷公園)の紅葉見頃・天気情報 2025)からご確認ください。
◯2025年の見頃予想(9月24日時点);11月22日~
宮島の紅葉シーズン到来と終盤を告げる2本の木
宮島水族館のそばにある2本の大木。
初秋はそのうちの1本が燃え上がるような赤に発色し、来島する際のフェリーから “紅一点“で目を引きます。

(フェリーから見た宮島。紅葉シーズンの初めに画像右側の青丸部分の木が色づく)
それから宮島の山林は赤黄の点描が始まり、補足の調和が徐々に緩み、サラウンドな赤みがかった世界へと変化。
紅葉が大鳥居の赤みを超え、風景の主役となるひとときが始まります。
隣りの1本はそのひとときの終わりを告げるかのように晩秋に色づきます。

(2024年12月11日撮影。紅葉時期の終わりを告げるように紅に染まった1本。手前にある落葉した木は、紅葉時期の始まりに色づいていました)
宮島の紅葉名所7選。穴場スポットも紹介
[① 紅葉谷公園]

(約700本の木が紅葉に染まる紅葉谷公園)
紅葉の名所として名高いのが紅葉谷公園です。
弥山の麓、紅葉谷川に沿って広がる公園で、約700本の木が紅葉に色づくシーズンには多くの観光客が訪れます。

(2024年12月2日撮影。この日の紅葉谷公園は、鮮やかな紅色のモミジと緑色の葉のコントラストが生む風光明媚な名所となっていました)
園内には旅館「みやじまの宿 岩惣」が佇みます。
江戸時代、この岩惣を立ち上げた人物が草木を植えたり、もみじ橋を掛けたりして整備した場所が紅葉谷公園となり、憩いの場となるよう茶店を開業したことが現在の岩惣につながっています。
下は明治期、清流に浮かぶように佇む岩惣の座敷の写真。
川面に映るもみじを見ながら食す、もみじ饅頭が生まれた原風景です。

(明治期終わり、もみじ饅頭が誕生した頃の岩惣の一室(古写真))

(紅葉谷川にかかる橋(古写真)。女性たちも散策を楽しんだに違いない)

(明治期の紅葉谷公園(古写真)。現在もこの面影が残っている)
岩惣にはこれまで、各国皇族や政治家、文化人などが宿泊したそう。
歴史に名を残した人たちも、現在の私たちと同様に園内を歩き、川のせせらぎと紅葉のグラデーションに心を癒されたはずです。
紅葉谷公園では、かつての人々と同じ景色を見ていると想像しながら散策する、楽しいひとときをお過ごしください。

(岩惣の宿泊した外国人観光客(古写真)。洗練された姿から高貴な夫婦と思われる)

(紅葉谷川沿いに佇む岩惣と景観の自然(古写真の絵葉書))
[② 大聖院]

(大聖院の魔尼殿(まにでん)。周りの紅葉のグラデーションが美しい)
大聖院も宮島の紅葉スポットの一つで、さまざまなお地蔵様や仏様を参拝しながら、広い境内の紅葉を楽しめる場所です。

(2024年11月30日、大聖院入り口近くの弥山登山口で撮影。鳥居のそばで黄と橙に色づいた木々が、日本らしい美しい景色を生んでいました)
シーズン中は夕方からライトアップも実施されます。
境内巡りもおすすめですが、あまり知られていない絶景スポットがあります。
そこは魔尼殿の2階、1000体の阿弥陀仏が安置されている魔尼殿菩提所。
窓からの見晴らしが抜群で、秋晴れの日は真っ青な空が映えるとても気持ちの良いところです。

(魔尼殿(まにでん)2階の魔尼殿菩提所からの眺望。真っ青な空が気持ちいい)

(ずらりと並ぶ阿弥陀仏1000体も圧巻)
※2階への階段の傾斜が急なので、上り下りの際は十分にお気をつけください。

(2024年11月30日撮影。大聖院前の橋は紅葉のグラデーションが見事でした)
[③ 里見茶屋跡]

(大鳥居改修工事中(2020年ごろ)の里見茶屋跡からの眺め)
標高166mの場所にある里見茶屋跡。
数十年前まで茶屋が実在したところで、現在は東屋が建てられています。
東屋の先にある木々の間から、瀬戸内海に浮かぶ大鳥居が見える絶景スポットです。
弥山への登山客の休憩所となっていますが、大聖院コースの登山口から約15分なので観光中でも立ち寄ることができます。
秋色に染まる木々に囲まれた静かな場所で非日常感を味わってくださいね。

(明治期ごろに里見茶屋跡と同じ場所から撮られた写真(上下とも))
[④ 今伊勢神社]

(2024年12月4日撮影。燃えるような真っ赤な葉が美しく、見応えがありました)
人があまり訪れない隠れ紅葉スポットの今伊勢神社。
戦国時代の武将・毛利元就が厳島合戦とき築いたとされる宮尾城跡地の要害山にあります。
宮島桟橋に近いため、観光の最初か最後に巡る場所としておすすめです。
[⑤ 木比屋公園と大元公園]
宮島水族館の近くにある「国民宿舎 みやじま杜の宿」を挟むように、木比屋公園と大元公園があります。
どちらも宮島の紅葉スポットですが、紅葉谷公園に比べて人の気配が少ない静かなところです。

(風の音や鳥のさえずりが心地良い木比屋公園)

(嚴島神社の摂社の大元神社がある大元公園。春は桜の名所でもある)

(鹿たちがゆっくり過ごしている大元公園では穏やかな時間が流れる)
昔、宮島を訪れた著名人たちは、1日目に岩惣に泊まって紅葉谷公園で景色を鑑賞し、2日目にみやじま杜の宿へ移り、そこでも紅葉狩りを楽しんだと言われています。
宿のあたりは、明治時代、「白雲洞」という旅館がありました。
その後の1917年、広島県物産陳列館(現在の原爆ドーム)を設計したヤン・レツル氏が手掛け、「宮島ホテル」として開業します。
和洋折衷の外観デザインで、1944年に閉業するまで主に外国人観光客が利用。アインシュタインやヘレン・ケラーも泊まったそうです。
後世に名を残す人物たちも木比屋公園と大元公園で季節を感じ、穏やかな気持ちになったことでしょう。
過去に思いを馳せながら紅葉を慈しむのも、宮島ならではの風景です。

(白雲洞旅館の外観。かつて滞在者が清流と紅葉の調和を堪能したと思われる)
[⑥ 千畳閣]
紅葉の名所として知られ、嚴島神社の東側に位置する千畳閣(豊国神社)。
建設途中で豊臣秀吉が亡くなったため未完成と言われ、閉じるものがない開放的な空間です。
千畳閣から嚴島神社の方角に大きな銀杏の木があり、秋には見事な黄色に色づきます。

(2024年11月29日撮影。大木が黄色に染まるのはこの季節だけ。圧倒的な存在感に見惚れます)

(2024年11月29日、紅葉を手前に五重塔を撮影。趣のある一枚が撮れるスポットです)
それだけでも見応えがあるのですが、博多屋がお伝えしたい鑑賞方法はもう一つ。
いつもきれいに磨かれて水面のようにピカピカな千畳閣の床に、黄色の銀杏や景色が映り込むのです。

(秋が深まると黄色に染まる銀杏の大木。黄色が床に映し出され、趣深い景色が味わえる)
計算されたような美しさは、紅葉の時期だけのシャッターチャンス。
外の景色と一緒にそれらが反映された床の写真を、旅の思い出に残る1枚にしてくださいね。
[⑦ 神泉寺跡地]
神泉寺(シンセンジ)はその昔、二位の尼(=平時子=平清盛の妻)を祀る寺でした。
宮島の光明院の裏にあり、現在は石碑だけが残ります。
2024年の紅葉は、この神泉寺跡地から塔の岡方面を見たときの景色が一番素敵だなと感じました。

(2024 年 11 月 30 日撮影。神泉寺跡地から塔の岡方面に向けて)
[番外編:2024年宮島紅葉の記録]
◯etto宮島交流館の近く

(〈2024年11月30日撮影〉五重塔と共鳴するように色づいた赤が印象的です)
◯三翁(さんのう)神社

(〈2024年11月30日撮影〉鳥居から嚴島神社方面を見たところ)
◯町家通り

(〈2024年11月30日撮影〉紅葉&古い町並み&五重塔のアングルが情緒あふれる撮影スポットです)
◯嚴島神社宝蔵

(〈2024年12月2日撮影〉国の重要文化財と紅葉のコラボレーションを楽しめるのもこの時期だけです)
◯嚴島神社御文庫

(〈2024年12月3日撮影〉白壁に紅葉の赤色が映えます)
◯荒胡子(あらえびす)神社

(〈2024年12月5日撮影〉鳥居の上に乗っているかのように見える紅葉が愛らしいスポットです)
◯白糸川

(〈2024年12月11日撮影〉黄金に色づいた美しい葉に鮮烈な印象を受けます。落ち葉を食べる鹿も見られました)
◯粟島神社付近

(〈2024年12月11日撮影〉紅葉の色づきが良い木は、通りを行き交う観光客を魅了していました)
“もみじ”の語源「もみいづる」

(木々の葉が紅葉していく様子を表す「もみいづる」)
“もみじ”の言葉の語源を知っていますか?
諸説あるそうですが、“もみじ”は「もみいづる」という染色にまつわる言葉が省略されて生まれたと言われています。
「もみいづる」=「もみいづ(揉み出づ)」。
植物を揉んで抽出した色素で布を染めることが、緑の葉に赤や黄の色がにじみ出てきて紅葉に染まる様子と重なったと考えられています。
「揉み出づ」という動詞が、現在の「もみじ」という名詞に変化したそう。
緑から鮮やかな赤に色を変えるもみじの葉にピッタリの語源ですね。
もみじ饅頭詰め合わせの秋パッケージ「もみいづる あき」が登場

(もみじ饅頭詰め合わせの秋パッケージ。左から10個入り、15個入り)
博多屋のもみじ饅頭詰め合わせの秋パッケージは、大鳥居が海上に佇む宮島らしい風景にもみじの葉の影を重ねた、情緒溢れるデザイン。
まるで本物の影が箱に揺らいでいるようです。
さりげなく載っている「もみいづる あき」の文言にもインパクトを感じます。
もみじは秋の赤色が見頃ではありますが、春から夏には若々しい緑色になるなど、一年のほとんどが鮮やかに色づく植物。
手に取った人が紅葉の影からさまざまな色を想像することで、宮島の風景や旅の思い出が鮮やかな記憶となって残りますように。
包装紙を外して箱を開ければ、美味しいもみじ饅頭が並んでいます。
紅葉の色が変わるように味の変化を楽しめる詰め合わせ。目でも口でも思い出を堪能してくださいね。

(箱の側面には、鹿や五重塔のオリジナルアイコンを配置)
紅葉谷公園、大聖院、大元公園の共通点
これまで紹介した名所の紅葉谷公園、大聖院、大元公園。
この3カ所に共通する特徴として、風の通り道になる川筋の冷風に誘われてもみじが色づくことがあげられます。
もみじが美しく紅葉するには、昼間と夜の気温差が大きい、直射日光がよく当たる、適度な湿度がある、 風通しがよいことが条件だそうです。
最低気温が8度以下になると紅葉が始まり、さらに5~6度まで下がると、色づきが加速すると言われています。
2024年秋は11月末ごろにやっと気温が下がり、30日当たりの週末、木々が一気に紅葉し見ごろを迎えました。
樹木の根元を踏んではダメ
宮島では自然環境を守るとともに桜ともみじの再生に取り組まれてきた「NPO法人さくらもみじの会」がありました。
宮島の大事な観光資源でもあるもみじと桜の木の土壌改良、り病枝・枯枝除去、害虫駆除などの作業を長年やってこられた団体です。
来島者が増えたことで、島内の木は根元を踏まれることが日常茶飯事となっています。
木は根から水や栄養をとっています。土が踏み固められると、根は締め付けられ、根から水や養分が吸収できなくなり、しだいに弱って病気になりやすくなるそうです。
観光中は美しい木々を遠くから楽しんでいただき、根元を踏まないように気を付けましょう。
その他宮島旅行に関するおすすめ情報
宮島の最新イベント情報について
宮島観光協会HP Http://www.miyajima.or.jp/event/calendar10.php
嚴島神社の行事予定について
嚴島神社公式HP Http://www.itsukushimajinja.jp/jp-sp/
《宮島旅行で役に立つ記事を下記でご紹介します。フェリーの乗り方、宮島旅行の際の注意事項のほか、人気のお土産品、食べ歩き、ぜひ参考にしてください》
◆宮島旅行の際に必ず利用するフェリーの種類や乗り方など紹介しています。また、混雑日時などを事前に把握すると乗船待ちの時間を短縮できることもあります。
【宮島フェリー】宮島へ渡る運航会社4つを比較!航路が増えてアクセス利便性が向上中
◆宮島旅行を快適に過ごしていただくために、当日のイベント情報からトイレやごみ箱の場所まで紹介しています。ぜひ旅行前にお読みください。 【宮島観光】島民が考察!GWシーズンの宮島観光の注意事項
◆定番から限定まで、喜ばれる宮島旅行のお土産を、地元民目線によるランキング形式で紹介しています。 宮島・博多屋おすすめお土産ランキング!定番から限定まで、食品&雑貨がたくさん!
◆宮島ご当地食べ歩き商品・揚げもみじ饅頭、牡蠣のオイル漬けや博多屋オリジナルの宮島がんすなど、宮島旅行で絶対に食べていただきたいローカルフーズを紹介しています。 【博多屋×揚げたて】宮島だから味わえる!揚げたて&出来たての「Hakataya Fry Bar」
◆宮島限定のかわいいグッズや「鳥居」と「鹿」がついた雑貨、レアものなどをたくさん紹介しています。 【博多屋×宮島お土産(雑貨鹿編)】人と鹿が共存する宮島。鹿の雑貨やお土産品も多彩 【博多屋×宮島お土産(雑貨鳥居編)】形に残る旅の思い出におすすめ。宮島で人気の高い雑貨お土産を紹介
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